生理、ちゃんと来ていますか?

女性の生理(月経)はふつう25日から38日ごとに来るものですが、はげしい運動や食事制限をする女子アスリートの場合、初潮がそもそも遅かったり、90日以上生理が来ないなど、周期が不順になることがあります。

国立スポーツ科学センターが女子トップアスリート242名に対して調査したところ、日本人の平均初潮年齢が12.3歳であるのに対し、女子トップアスリートでは平均13.1歳と遅く、また、約3割のアスリートが何らかの月経周期の異常をかかえていることがわかりました。

女性アスリートの月経周期について

参考文献:女性アスリートのためのコンディショニングブック(国立スポーツ科学センター)より引用

部活や習い事でスポーツを頑張っている女子のみなさん、ちゃんと自分の生理の状態をわかっていますか?

運動で生理が止まってしまうことも

女子アスリートの生理トラブルには、過度なトレーニングや精神的ストレス、食事制限による体重減少などが影響していて、その中でも、生理が止まってしまう「運動性無月経」はもっとも深刻と言われています。

陸上の長距離選手や、跳躍の多いバレーボール、体操・ダンス・フィギュアスケートなど、体重が軽いことが有利とされる競技では、減量に熱心になるあまり、月経が止まってしまう選手もいます。

無月経が長期化すると、そもそも治りにくくなり、女性としての成長が充分に行われず、将来妊娠が難しくなってしまう危険性もあります。

女性アスリート
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また、月経に伴って分泌される女性ホルモンは、骨の形成に大きな役割を負っています。ところが、無月経になると、女性ホルモンが不足し、骨がもろくなっていきます。この状態で、激しい運動を行うと、ショックに耐えられずに骨が骨折してしまうことになります。

国立スポーツ科学センターの調査でも、無月経のアスリートには疲労骨折になる確率が高いと報告されています。

無月経と疲労骨折

参考文献:女性アスリート指導者のためのハンドブック(国立スポーツ科学センター)より引用

つまり、試合に勝つための減量が原因で、骨がボロボロになってしまうわけです。これでは何のための努力かわからなくなってしまいますね。

不安があれば婦人科に相談を

この無月経と疲労骨折の関係については、指導する先生も知らないことが多く、「トレーニングによって生理は止まって当然」などと考えている方もいます。また男の先生の場合は生理について相談することも難しく、女子アスリートはガマンしたまま身体を壊してしまうことになってしまいます。

もしあなたが運動に打ち込んでいるアスリートで、15歳を過ぎても初潮が来ないとか、生理が3ヶ月以上も来ないという場合は、すぐに産婦人科・婦人科に相談することをオススメします。

産婦人科や婦人科と聞くと、「妊娠・出産するときに行くところじゃないの?」と思うかもしれませんが、あさひクリニックはお産を行わない婦人科。女医が日常的な女性ならではの身体の悩みにこたえます。

検査や診察を不安に思うかも知れませんが、あさひクリニックでは、検査の前にどのような検査をするかをちゃんと説明のうえ、実施するかどうかはあなた自身に決めていただきます。高松市ちかくの学生アスリートの方も通われているので、安心してお問い合わせください。